家づくり実例集 池上邸

キッチンを作るために家を建てたかった。

鹿児島市 宇宿・池上邸

あることをきっかけに料理好きになったご主人。新築を決める前からキッチンづくりを勉強されて、家をつくるときには「キッチンは僕に任せてくれ」と奥さまに宣言。キッチンから家族の暮らしが見渡せて、キッチンが集まりの中心になり、食が暮らすことの中心になったと奥さまも大満足。ご主人の一番弟子は息子さん。小学1年生ながら、自分の包丁を持ち、カツオ出汁がとれる小学1年生です。

料理と食事が暮らしの真ん中になるようにプランしたキッチンと床座のリビングダイニング。

ご主人のこだわりを隅々まで行き届かせて使いやすさを追求したキッチン。



暮らしのぜんぶが見渡せるキッチンからの眺め。

キッチン、リビングダイニングからつながった屋外テラス。

師の教えは「味覚が人格をつくる」です。

鹿児島市・池上さん

ベガハウスで建てた家に住み始めて3ヵ月。ご主人が考え抜いたキッチンで、小学1年生の息子さんとつくる食事に招待してもらいました。

ご主人「仕事でアメリカに駐在していたとき、向こうでは残業するのは仕事ができない人みたいな風潮があって、夜は時間があったんです。それまで料理をしたことはなかったのですが、シチューの素を買ってきて、箱に書いてあるとおりにつくっていたら、なかなかいけるじゃないか、楽しいじゃないか、と。それからですね、料理をするようになったのは。で、日本に帰ってきてから料理教室に行ってみたり、伝統的な料理に興味を持ってみたり。」

お子さんに料理を教えようと思ったのは?

ご主人「料理教室に行ったときの先生が、『味覚が人格ををつくる』ということをおっしゃって、それにすごく共感しました。そんなことがあって、一緒につくってみようかなと。最初に包丁を持たせたのは2歳くらいのときでした。
外食の楽しみは、心が躍るような料理だと思いますが、家の料理は心がほっとするような料理であってほしいと思います。だから、僕がつくるのは出汁を効かせた和食のようなものが中心で、息子にもそういう料理をおしえようかなと。ほっとする味がつくれるようになったら、家で自分の居場所をつくれるようにもなるだろうと、そんな考えからでした」

火や刃物を使う様子を見ていて心配では?

奥さま「そうなんです、母親としてはあっと思うようなこともあるんですが、主人は子どもを子ども扱いしないというか、人間対人間の関係で子どもの未来を見て親方のように教えていて、そういうのがいいかなと思います。ちゃんと目くばりしてますし、息子も父親の包丁の使い方をそれなりに見ているようで、大きなケガをしたこともないし、けっこう厳しくしていますが子どもが泣き出すようなことはないですね」

知人を招いたりすることは?

奥さま「住み始めて3ヵ月くらいの間に、10組ほど親戚や友だちに新築祝いで来てもらいました。毎週末くらいの感じですね。そういうときは、主人と私で半分ずつ料理をするんですが、お客さまの前で料理はしないので、おいしいねとか言われて『それは主人がつくったんです』というと、みんな『えっ!』と驚きますね」

キッチンの使いごこちは?

ご主人「すごくいいです。調理台があって、シンクがあって、火がここにあってと、動きを考えてプランしたことがその通り実現できて良かったです。3人で立つことも考えてスペースをとったので、それも叶って本当に良かったと思っています」
奥さま「キッチンはそんなに目立たなくていいものだと思っていたのですが、こんなふうにキッチンが真ん中にあると自然とそこが家族の居場所になって、食事をすることが中心になって、そうすると食って一番大事なことなんだなと実感できて、そういう家になって良かったと思っています」