萌蘖別邸
小さくても豊かな空間

社屋と道を挟み、敷地西南の奥まった一画に建てられた「ベガ荘」。
主にゲストの宿泊用であるが、人をもてなせる機能を押さえつつ、別荘のような非日常をテーマに設計した。
約19坪のとてもコンパクトな空間だが道路からくねらせたアプローチに植栽を施し、木立の中をくぐって建物にたどり着くという趣向。
外壁は焼杉。緑がよく映える。
この位置に配置したのは隣地の竹林を借景に活かすため。
竹林を望むよう吹抜けのリビングダイニングを置き、窓を開け放つと外のテラスと一体になる。
1階とテラスの床は桜島の溶岩張り、内外に続く土足の土間空間でイベントやパーティなどでもたくさんの客を招き入れることが出来る、もてなしの空間。
そして内にはだるまストーブ、外には五右衛門風呂の焚き口と、火を楽しめる装置も用意。
2階は宿泊を考慮して畳とし、小間を、窓のないこもれる茶室に。
1階の開放的な空間に対して、2階は囲まれた小空間の心地よさを凝縮。
和の文化にも触れることの出来る空間。
心身を解き放つ体験が、ここでのもてなし。

所在地／鹿児島県鹿児島市石谷町3624-9
公開日／要予約（不定期にて公開中）
時間／10時から17時
電話／099‑295‑0788
※その他のご見学は、電話にて前日までにご予約ください。