防災対策:積雪

冬期、住まいを雪から守るためには、屋根に積もった雪を適切な時期に降ろさなければなりません。

放っておくと軒先の破損や家屋の破壊の被害をこうむることとなります。

冬の前後の住まいの点検箇所

  1. 除雪用具の有無
    ↓主な除雪用具
    主な除雪用具
  2. 屋根葺き材、雨どいの損傷の有無、雪止めの点検
    屋根からの雪やつららの落下などで、道を歩く人などに危険が及ぶことを防ぐために、あらかじめ屋根に雪止めという突起を設けておき、屋根に積もった雪の落下を防止します。
    雪止めは、雪の重さによる雨どいの破損防止にもなります。
  3. 雨どいや雪囲いの点検
  4. 植木の養生
  5. LPガスの貯蔵スペース、浄化槽内の送風機の保護、給水管の凍結防止措置
    ※平成28年冬の大雪では、鹿児島でも多くの家が断水しました。
  6. 雪止め、フェンス等の点検 (隣地へ落雪するおそれがある場合)
  7. テレビアンテナ、煙突などの破損
  8. バルコニーや車庫、物置などの弱い部分
  9. スノーレーン(排水する溝、谷樋)やドレーンパイプの排水不良のないこと
    (枯葉やごみなどが詰まっていないこと)の点検

給水菅の凍結防止措置

  1. 止水栓の位置を確認。
    止水栓の位置を確認
  2. 露出の水道管を保温材で保護。
    露出の水道管を保温材で保護。
  3. 水を流しておく。
    水を流しておく。

太陽光パネルに積もった雪

太陽光パネルの表面は強化ガラスでできています。

ガラス表面は滑りやすいので、パネルに積もった雪はすべりおちやすくなっています。

発電ということに着目すると、パネルが雪に覆われると発電しなくなるので理にかなっているのですが、体調の雪が滑り落ちると危険な場合(道路に落ちる場合など)は、雪止めを設けるなど、十分注意しましょう。

冬の間の維持管理

  1. 「巻きだれ」「つらら」は軒先、雨どいの破損、落雪時の危険を伴いますので、大きくならないうちに取り除きましょう。
  2. 積雪時特有の「すがもれ」に注意しましょう。
  3. 氷点下の時は、給水管の破損による漏水がないか点検しましょう。
    (全ての水栓を閉じて、水道メーターの作動状況を見ることで分かります。)
  4. 長時間暖房する場合は、ときどき換気をし、結露の防止に努めましょう。

つらら

屋根裏の暖気により融けた雪が、軒先部分で凍結することにより氷堤を生じ、これによってせき止められた融解氷が建物内部に侵入することにより起こる。

雪下ろしの時期

雪下ろしの時期は一般的に「ふすまや障子などの屋内建具の開閉がスムーズでなくなった時」「屋根の積雪量が普通のスコップの長さを超えた時」といわれています。

厳密には、耐え得る積雪量の70%程度の積雪となった時点で雪下ろしするのが適切です。

例えば構造計算により約1mの積雪に耐えられることが確認されている建物の場合、70cmの積雪となった時点で行います。

しかし、積雪荷重の計算は、通常新雪で行われていますので、時間の経過による絞まった雪の場合には、50m程度で雪下ろしを心がけましょう。

早期に雪下ろしを必要とする場合

  1. 老朽化した屋根
  2. 周囲に高い建物や山があってふきだまりになりやすい
  3. 軒の出が大きい屋根、庇
  4. バルコニー、車庫、物置などの屋根
  5. 片荷重を受けやすい大きな屋根
  6. その他、はり間が大きい屋根(大スパンの屋根)

ベガ工房