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焼杉はメリットだらけ。外壁材としての優秀さと心配事まとめ。

塚本靖己
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塚本靖己
ベガハウス広報担当です。社内の取り組み、家づくりのお役に立てるような情報などを公開していきます。 (・・ヒソヒソ・・) (実は、こっそり、弊社“非”公式ツイッターやってます。ウチの取り組みがどうこう・・ではなく!あくまで中立の立場で、家づくりの豆知識をお伝えします。私個人の好みはでます 笑) 上のツイッターマークからフォローお願いします!

外壁って大事ですよね。悩まれると思います。だって、家の外観の大部分を占めるものです。家の印象を大きく左右します。「家は見た目じゃない、性能だ」そうおっしゃるお父さん。気持ちは分かりますが、ちょっと考えてみてください。

毎日クタクタになるまで働いて、家路につく。帰ってきたあなたを最初に出迎えるのは、お家です。「いい家だなぁ」と思える外観で、その窓には温かい光が灯っている。・・・素敵だと思いません?

そんなわけで、外壁は大事。けれど、実はそんなに選択肢がありません。ガルバかサイディング、タイル・・・特に、大手ハウスメーカーではそれくらいでしょうか。今回お話するのは、そのどれとも違う外壁材。

「焼杉」です。

焼杉とは

近年、にわかに注目を集めている外壁材「焼杉(やきすぎ)」。その名の通り、杉板の表面を焼き、炭化させたものです。この“炭化させる”というのがポイントで、炭化層があることで、通常の杉板にはない耐久性がプラスされます。

通常の杉板を外壁に使用すれば、木目の柔らかい部分(夏目)が風雨にさらされることで痩せてしまったり、日に当たりにくい部分から腐ってしまうことがあります。

焼杉の場合、表面の炭化層は腐ることはありません。腐食のリスクはぐっと下がります。例えばバーベキュー用の炭があまってしまって、ずっと物置に放置してしまっていても、腐ってしまったりしませんよね?それと同じで、焼杉は腐食に強い外壁材なのです。

伝統工法としての焼杉

木材なのに腐食に強い焼杉は、最近生まれたものでしょうか?いいえ、違います。もともと、西日本で古くから伝わる手法なのです。貴重な先人の知恵ですね。西日本の一部の地域では、伝統的に外壁に使用されていましたが、それは、今のように情報伝達が容易でない時代のハナシ。全国的には広がらなかったようです。

焼杉の作り方

伝統的な作り方として、「三角焼き」があります。杉板3枚を三角柱になるように合わせて紐で固定。できた三角柱の一端に、かんなくずや新聞紙をツメて着火。火が完全に着いたのを確認したら垂直に立てます。すると煙突効果で三角柱の内部がゴウゴウ燃えだします。火柱も高く上がりますし音もすごい!なかなかの迫力です。

5分ほど焼いたら三角柱を開いて、水をかけて鎮火&冷却。これで完成です。

「三角焼き」の良いところは、杉板自体が火種となって、強い火力で燃えることで生まれる“厚い炭化層”です。しっかりとした厚みのある炭化層があることで、耐久性が上がります。

写真を見ていただければ分かりますが、かなり大きな火が出ます。当然室内では作業できませんし、屋外であっても周りに障害物のない、ある程度広い敷地が必要です。また、「三角焼き」では三角柱にした杉板の内側が燃えますので、目視で焼け具合を確認できません。適切なタイミングで鎮火するには、知識と経験が必要になります。

もっと手軽に焼杉を作る方法として「バーナー焼き」というのがあります。文字通り、バーナーで杉板の表面を焼く方法です。この方法だとバーナーの火で“あぶる”という感覚に近いため、厚みのある炭化層が形成されません。

焼き目の美しさが欲しいときには「バーナー焼き」でも構いませんが、外壁に使用する場合には「三角焼き」で作った焼杉がおすすめです。

焼杉を外壁にするメリット

(1)ほぼほぼメンテナンスフリー!な耐久性

前述したとおり、焼杉を使う一番のメリットは、優れた耐久性です。近年一般化した外壁材でガルバニウム鋼板がありますが、これの耐久性は15~20年程度。焼杉は30年から50年もつ、とも言われます。炭化層にしっかり厚みがあり、丁寧な施工がされた場合、という条件付きになりますが、これは大きなメリットと言えます。

「炭化層が剥がれちゃったらどうなるの?」という疑問もあるかと思いますので、検証動画を作りました。以下の動画をご覧ください。

どうでしょう。屈強な大工がたわしでゴシゴシこすっても、木部は見えてきませんでした。一方「バーナー焼き」のほうは、すぐに炭化層がツルツルになってしまいました。やはり耐久性では「三角焼き」が優れているようです。

(2)比較的安価で、メンテナンス費も抑えられる

杉板は木材の中でも手に入りやすく、安価です。他の外壁材のように塗装費(人件費含む)も必要ありません。さらに、建てたあとのことも考えてみましょう。ガルバニウム鋼板やサイディングでは15年を目安にメンテナンスが必要になります。何十万から何百万単位の出費です。焼杉なら基本的にメンテナンスの必要がないので、メンテナンス費も抑えられるのです。

「三角焼き」で作るための技術への対価を考えても、トータルコストは、他の外壁材と十分に戦えるレベルです。

(3)高い意匠性

“黒”の外観に憧れる人も多いでしょう。黒の外壁で仕上げることで、家全体がシャープな印象になります。ですが、そのシャープさは、人によっては近寄りがたい印象を受けることも。その点、焼杉は黒に“深み”があります。

木材の持つ優しい風合いや、炭独特の鈍い光沢、表面の凹凸によって、複雑な表情を持った黒になります。自然素材の温かみも加わり、同じ“黒”でも、人を引きつける魅力を持った“黒”になっているのです。

(4)地元の杉を使える

これは南九州にある工務店のメリットになります。南九州は全国的にも1、2を争う杉の産地です。多く生産されているのは飫肥杉(おびすぎ)という樹種。この樹種の特徴として、製材したときに黒い斑点が現れる、というのがあります。幹に出てくる“木根”という突起が原因なのですが、この黒い斑点が、化粧材としては、あまり好ましくありません。

そこで、焼杉です。表面を炭化させる焼杉なら斑点も見えなくなり、化粧材として問題なく使えるのです。地産地消という言葉がありますが、南九州の工務店にとっては、これは大きなメリットです。地元の産業を支える一助にもなりますし、輸送コストの削減にも繋がります。

触ったら黒く汚れる?生の声を聞いてみよう。

焼杉のデメリットにも触れていきましょう。それは、一番のメリットでもある“炭”だということです。炭ですから、触れたところが黒く汚れます。そうすると、当然、

「子どもが触ったらどうしよう?」
「黒くなった手でアチコチ触られたら大変!」

ということになりますよね 笑。分かります。では、実際のところどうなのでしょう?焼杉の外壁の家に住んでいる施主の声を聞くことができました。

焼杉の家に2年程住んでいます。幼児の息子がいますが、最初こそ少しだけ触りましたが、黒くなるのがわかると触らなくなりました。お友達が来ても同様で、ほぼ触らないです。服も汚れません。逆に、大人のほうが触ります 笑。たまたま来たセールスマンなど、「これは何ですか?」と、”触ると黒くなりますよ”と言おうとする前に触ります 笑。意外に大丈夫です。

文中に出てくる「幼児の息子」さん。普段はどろんこ遊びで全身どろまみれになって遊ぶ、とっても快活なお子さんです。その子がこの反応。子どもも、“ただ単純に汚れる”のは嫌なのかも知れませんね 笑。

しかし、当然ながら外壁の近くで洗濯物は干せません。外構計画を立てるときは、そのへんを設計者に相談すると良いでしょう。

まとめ

焼杉についてまとめましょう。

  • 焼杉は伝統工法である。
  • 焼き方は2種類。伝統的な「三角焼き」と近年誕生した「バーナー焼き」。外壁に向いているのは「三角焼き」
  • 「三角焼き」で作った焼杉には厚い炭化層があり、耐久性が高い。しっかりと施工されていれば30年から50年もつと言われる。
  • 自然素材である焼杉の“黒”には、独特な風合いや光沢があり意匠性も高い。
  • 南九州エリアなら、地元の杉材を使うことができる。
  • 炭化層は、触れば当然黒くなるが、意外と子どもは何度も触らない。外構での物干し場の位置には注意が必要!

というわけで、焼杉が優れた耐久性と意匠性、コストパフォーマンスを併せ持つ外壁材だということが、お分かりいただけたかと思います。

とはいえ、カラーバリエーションはありませんので「真っ白の外観がいい」という方には、最初から選択肢に入りません 笑。黒でまとめた外観に興味がある方は、検討材料に加えても、損はないと思いますよ。

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