白澤昇太

素材から家づくりを考えよう~天井編~

雨の日が多いと外に出る日が少なくなり、気分が落ち込んでしまう白澤です。 ですが、雨の日こそ家の中での暮らしを楽しいものにできればと、同時に思ったりします。

そのために、家の質感を良くすることはとても大事です。前回の壁選び、前々回の床選びに引き続き、今回は天井の素材の選び方を書いていきます。天井は、床や壁と比べてあまり重視されない方もいるのではないかと思うのですが、意図をもって設計することで、お部屋の雰囲気をより良いものにすることができます。

壁と同じ素材にする

壁面が漆喰で色が白の時、それに合わせて同じ素材を持ってくると、漆喰の白がより強調され、お部屋を広く感じることができます。それだけではなく、素材の統一感によりお部屋に綺麗な印象を与えることも可能です。

先ほどお部屋を広く感じさせることが可能と記載しましたが、逆も言えます。壁・天井共に木のボードで、ラワンのように濃い色にすると、お部屋がとても落ち着いたものになり、籠れる空間になります。基本は漆喰の白で空間を演出し、一部隣接する書斎などを木のボードで落ち着いた空間にすると、メリハリが生まれ暮らやすさが向上すると思います。

壁と違う素材にする

壁面が漆喰、それに対し木のボードを持ってくることもいいかなと思います。 異なる素材が組み合わされると、各々の素材が強調されます。組み合わせ方次第で、素材の質感を良く目立たせることができます。

個人的に上を見上げた時に、大好きな木が見えると少しニヤリとしてしまうことも。 といって壁も木、天井も木だとそう感じなかったりします。物の見え方ってこうした工夫で大きく変わってしまうのです。

番外:天井の使い方の工夫

ここでは天井の素材ではなく、ちょっとした工夫のお話を。照明に関することです。天井面が明るい色で、漆喰などのように光を反射しやすい素材の場合に限ることです、壁面などから天井を照らします。すると天井からの反射光が部屋全体を柔らかく照らし、均一にお部屋を明るくすることができるだけでなく、明かりの眩しさもなくすことができ、落ち着いた空間を作り出すことができます。

さらに、明かりを照らす天井に勾配があると、その角度が強調され、空間に広がりを与えることができます。勾配天井が照らされるととてもかっこいいですよ、ぜひそのような空間も体感してみてください。

今回は、簡潔に書きましたが、天井にも考える時間を設けて、意図する空間をより忠実に作り出すことができればと思います。

素材から家づくりを考えよう!〜壁編〜

鹿児島は大雨の影響で、各地で土砂崩れや川の氾濫などの被害が出ています。 自然災害にも耐えれる家づくり、土地選びを行いたいと思っている白澤です。

 前回に引き続き、素材選びについて書こうと思います。 床が決まれば今度は壁。壁一枚といえども色んなものが干渉してきます。それを踏まえ、どんな素材にするか考えなければならないので、色んな事を考えなければなりません。基本は床に合わせて決めていきます。それでは、詳しく見ていきましょう。

壁の素材の種類

住宅でよく用いられている素材は、漆喰、壁紙、木板張りなどが挙げられます。これらの素材は代表的な床材であるフローリングとの相性がとても良いからです。素材感や色味の統一が空間に一体感をもたらします。

よく用いられる素材

そんな代表的な素材とは別に、お家にアクセントを加える素材もいろいろありますので、今回はそちらを中心に紹介したいと思います!

※ここで言うアクセントとは壁に機能性をつけたりすることです。メインの壁材にはならないのですが、加えることで普段の暮らしに役立つものばかりです。

タイル

有名な素材ですが、タイルです。タイルと言っても素材は様々で、代表的なのは鋳物。ペースト状の土を焼いて形成したもので、任意の形に形成されます。他の素材は、石材、木材などがあります。

様々なメーカーが商品を出しており、一通り全部見ようと思うと一苦労するぐらい様々な表情のタイルがあります。それだけ、家の雰囲気を自在に変えることができるということです。世界中のタイルを集めるコレクターもいるぐらいです。

そんなタイルですが、個人的に、役割は2つあると思っています。化粧と防汚です。例えば、鋳物タイルは鏡面と粗面のものがあります。鏡面が生み出す艶感が壁面に出ることで、空間に高級感を生み出します。

粗面だと落ち着きをもたらす、同じタイルでも選ぶものでもたらす効果が変わってきます。また、鏡面タイルは液体ガラスがコーティングされていることがほとんどで、このガラスが油汚れを防ぎます。

有孔ボード

どんなボード?これは単純に孔の空いたボードですが、これ一枚あるだけでお家の片付けや飾り付けのアクセントになります。穴の部分にフック形状のアタッチメントを取付けることで、洋服や工具を掛けたりすることができます。

普通に収納棚を設ければいいわけでもなく、この有孔ボードは奥行きを必要としません。強いて言うなら板の厚み5~6mm。棚を設けるとすればどんなに奥ゆきの小さい棚でも80mm程度は必要になります。これは、部屋を広く使えること、プランの幅が広がることなど色んなメリットに繋がるわけです。

個人的にはこの有孔ボード自体も化粧材としてのアクセントになるのではないかと思っています。

黒板

お子様がまだ小さい方へ、お絵描きが自由にできる黒板はいかがでしょうか?紙に絵を書くとそれが放置されて散らかる部屋の原因になりますが、壁面が黒板になると、書いたまま放置しても、それがディスプレイになり部屋のアクセントに!

さらに、簡単に消せて新しい絵をまた書ける、お家にとっても子どもにとってもいい壁材と思います。しかも、この黒板には塗料もあります。もうお家を建てられた方も、壁が木板貼りなら塗料を塗ることでその箇所が黒板になりますよ!ぜひご検討してみてください。

塗装

子ども室やプレイルームを明るい空間にしたい!書斎をもっと落ち着いた空間にしたい。という方は塗装を施すのが、簡易的でお手頃に仕上がります。フローリングの木の色、壁の漆喰の白だけで十分明るい色になりますが、褐色の緑や赤が作り出す色味はまた、空間にアクセントを加えることと思います。特定の色味が好きな方はおすすめします。

ニッチ

凹みのある壁面です。ここに飾り付けをしたり、目立たせたくない給湯器のリモコンやインターホンを設けることで隠すことができます。壁の凸凹がなくなり、内装がスッキリします。

壁材以外に検討すべきこと

ここまでは、壁材そのもの話をしましたが、次に壁材にプラスαで取り付ける素材について書きたいと思います。

巾木(はばき)

巾木とは床面から40mm程度立ち上がった部分です。床面と壁面との見切りにもなりますが、この巾木があることで掃除機をかける時などに壁を保護する役割をします。

腰壁

寝室に主に取り付けられる腰壁、名の通り床面から腰の高さである70cmまで板が立ち上がります。ベットを設置するときに壁を保護します。また、木がたくさん見える家がいい方のリビングにも用いられます。

窓枠

開口部に取り付けられる窓枠。これがないとアルミサッシを取り付けた箇所の継ぎ目が見える、漆喰の壁面にアルミが露骨に見えるなど、見栄えが多少悪くなります。さらに、この窓枠を綺麗な横一直線のラインで仕上げると、見栄えがよくなるだけではなく、ちょっとした飾り棚に!とてもおすすめです。

廻り縁

壁面と天井面の見切り材です。見切り材があることで、素材がキレイに見えます。洋風の家では設けないことが多々あります。

お気に入りの素材

色々壁材を挙げましたが、私のお気に入りの素材を最後に書こうと思います。それは、漆喰です!漆喰は仕上げ方で様々な表情が生まれ、洋風の家に対して綺麗な鏡面で造ったり、和風の家に対して重厚な粗面を造ったりすることができます。木目が見える家が好きな私は、ぜひとも仕上げを粗面にしてゆったりとした暮らしを送りたいものです。

さらに漆喰を厚く塗った箇所は調湿作用が働き、夏場はカラッとした空気、冬場は対ウイルス作用があり、年間を通して健康的な暮らしを送ることができます。

まとめ

今回挙げた壁剤の中で気になったものはありましたか?ワンポイント壁材にアクセントを加えて、家づくりをより豊かにしていただけると幸いです。

素材から家づくりを考えよう!〜床編〜

 テクニカルとして入社して2ヶ月が経ちました、白澤です。図面を書いたり、先輩と同行して現場を見たり、お客様との打合せに参加させてもらえたりしています。

テクニカルはお客様との打合せで、家の中の照明、建具、家具、外構、素材を決めていきます。その中でも、素材の選び方って難しいと思いました。

今回は素材選びをテーマとして、その中でも床材に絞ってお話をしたいと思います。

素材を決めるポイント

自分の好みを決める

 私が一番素材を選ぶ上で大事にしてほしいと思うのが好みです。自分で選ぶのだから当たり前だ、と思う方もいらっしゃると思います。しかし 今 、世の中には、沢山の建築資材があります。例えば木材だけに絞っても数百種類のものがあり、木材を扱うメーカーも数多く存在します。すべてを見ようと思うと苦労が強いれられます。

とはいえ、しっかり検索検討をしないと後悔することになります。なので、素材選びをする時間をとることは大事です。ここで、私が思う素材選びのポイントがあります。それは、一つ一つの素材をじっくり見るのではなく、多くの素材を一通り目を通して見て、なんとなくいいなと思ったものをピックアップしていくことです。

ピックアップしていくと、自分の好みがわかってくると思います。

素材はカタログだけではわからない

 好みがわかれば実際に見に行くことが大事です。その理由は、素材の好みは五感で感じるものが多くの割合を占めると思っているからです。 見た目、感触、香り、時には音も感じ取り、その中でいいと思ったものを選ぶべきと思います。 なので実際に見に行き、五感で判断することが大事です。

ベガハウスではショーホーム(モデルハウス)だけでなく、社屋も定期的に公開して、家づくりを五感で感じれる機会を設けています。さらに、完成見学会や施主邸の訪問なども行います。なので、打合せでは〇〇邸で用いられた素材を使いたいと言われる方が多いです。

実際に素材を決めていく

 では、素材選びは好きなものを組み合わせていくのかというと、そうゆう訳ではありません。空間の雰囲気を大きく左右する部分から決めていきます。家の内側では、床から決めていくことが多いです。

 なぜ床材から決めていくのでしょうか、床は一番多く目に入る部分であり、触れる部分です。なので空間の雰囲気を大きく左右するため、床材から決めることで空間の雰囲気を決めやすいのです。家のリビンク・ダイニングといったくつろぐ空間では木材、畳、カーペットといった柔らかい素材を使うことがベガハウスでは多いです。実際、これらの素材は体への負担が少なく、くつろぐ空間にあった素材です。

スキップフロアのメリット・デメリット

私が好きな床材

私の床材選定基準

 私自身これまで、いろんな本を読んできました。わたしの場合は自然素材を用いた家造りの本を手にとることが多かったです。それで自然素材が好きということが解り、特に無垢のフローリングが好きという事に気づきました。

私の場合、その理由は見た目と香りでした。無垢フローリングの中でも様々なものがあり、綺麗な木目をしたものから、荒い木目をして節が所々みえるものまで沢山存在します。私は数多くある無垢フローリングの中でも比較的荒い木目が好きです。荒い木目の方が本来の木の形を感じることができ、家の中にいながら、自然の中にいるような気持ちになれるからです。そのような無垢材の方が木の香りを感じることができ、癒やされます。

今一押しの床材

 私特に皆様におすすめしたいものがあります。無垢フローリング材のブラックチェリーです。

ブラックチェリー

 ブラックチェリーがいいと思う部分。この色合です。この赤が醸し出す雰囲気が優雅な気持ちにさせます。この濃い色味が落ち着きも生み出すので、くつろぐ空間にとても適していると思います。木材の中でも比較的固く、傷つきにくいのもおすすめするポイントです。

また個人的にはこの濃い赤みが、木その物の色であることにとても感銘を受けています。特に国産の木は褐色が多いので、貴重なものであることも感じられるため、より有り難みが増します。

まとめ

 家造りをされる際はいろんな物を見ていただきたいです。その中で気になったものは実物を見る。そこで実際にいいと感じたらその素材を検討してみて、そこからの素材の組み合わせはプロに相談して頂きたいと思います。

今回紹介したブラックチェリーを用いた空間を体感できるショーホームも開催中です!ぜひお越しください!

照明が作り出す空間

入社して一ヶ月が立ちました! 白澤です。
学ぶことが多く、充実した日々を過ごしております。

その中で今回は照明について書こうと思います。

照明って、ただ明るさを確保するためだけに設置するのはもったいないと思っています。照明計画によって空間の雰囲気を作り出すことができます。

今回はベガ荘で、その手法をお見せ致します。3つあります。

まず1つめ、照明の高さで、空間の重心を決めることができます。吹き抜けのあるリビングを見てみましょう。

吹き抜けがあることで、空間の重心が上に行き、とても開放的な空間を作ります。次に同じ吹き抜けのあるリビングで夜にスタンドライトのみつけます、

違いが感じられるでしょうか?
空間の重心が下がり、落ち着いた空間が演出されると思います。

同じ吹き抜けのあるリビングでも、時にはみんなで盛り上がり、時には落ち着いて話をするといったような、シーンに合わせた空間を照明が作り出すことができます。

実はこのように落ち着いた雰囲気を作り出すには、高さ以外にも違いがあります。それは、色温度。その名の通り照明の色に違いがあります。

スタンドの色は電球色、赤みのある色で、見ている人に落ち着きを与えます。
一方で作業の能率を上げる際には昼光色と呼ばれる、太陽の日照の色をした 照明を用います。

リビングでも落ち着いて話をしたいと思う際には、電球色の明かりを用いるのが良いかと思います。

最後にもう一つ、照明のデザインを考慮しないといけないです。

例えばベガ荘の和室には、和紙と竹を用いたデザインの照明が用いられてます。

和室が畳や漆喰など自然素材で構成されているので、同じ自然素材を用いた照明が空間に溶け込んでいるように感じられます。

個人的にこの和室に先程のアルミ製スタンドを使用してはいけないと思います。この和室に対してが高いこと、金属質の見た目が落ち着きのある和室の空間に反するデザインであるからです。

このようなことを意識して、照明を設置することで、お家の雰囲気をうまく作り出すことができると思います。ぜひお家作りの参考にしてみて下さい。

新入社員の白澤です。

初めまして。

新入社員の白澤昇太です。

私は木目が見える空間が大好きです。

特に、ベガハウスの木造社屋はとても居心地が良く、充実した日々を過ごせます。

私も居心地のよい空間作りに携わっていきたいです。

最近は、先輩方のフォローを受ける毎日ですが、

私も、先輩方のように、お施主様の家造りをフォローできる立場になるべく努めてまいります。

今後も、よろしくお願い致します。